きのうメーカーのヒトと話しただけにタイムリーな記事。
ひとごとではアリマセン。
日本のものづくりの空洞化が、「安全の目印」のSGマーク付き製品(SG製品)の信頼性を揺るがしている。03年度以降のSG製品のリコール(回収・無償改修)31件のうち、8割以上が海外製で起きた。SG製品の工場は3分の1以上が海外にあり、うち中国が7割近い。 SG製品のリコールは、03年度以降、湯たんぽやヘルメット、乳母車などで31件起きた。これらの製造国・地域を朝日新聞が調べたところ、26件(84%)が海外製。うち10件が中国製で、以下、台湾製8件、韓国製5件、タイ製2件、米国製1件だった。 これらも当初は、SG製品としての基準を満たしていた。ところが「指定と異なる材料が混ざっていた」(歩行補助車、中国製)など、製造を続けるうちに品質が悪化していったケースが目立つ。「つなぎ部の接着不良」(乳幼児用ベッド、タイ製)や「溶接不良」(幼児用三輪車、中国製)など、製造段階のミスも多かった。 08年2月、人気商品の乗車用ヘルメットをリコール(無償交換)したリード工業(東京)の担当者は「材料のステンレスに何かが混じっていた」と悔しそうに話す。 同社は日本でデザインしたヘルメットを中国の工場で製造していたが、当初は合格した強度検査を途中から通らなくなった。調べても、ステンレスに不純物が混じった理由ははっきりしない。事故報告はなかったが、安全を優先してリコールを決めた。「製造は北京五輪の直前。金属不足で材料費が高騰し、安い材料を混ぜたのかもしれない」 04年には自転車用幼児座席の中国製シートベルトを4社がリコール(無償交換)した。劣化防止剤が含まれておらず、切れたというクレームが200件あったためだ。 SG製品のリコールに追い込まれたあるメーカーは「材料の調達先を海外から国内に切り替えた」と話す。
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