この本は、池田信夫さんが、ハイエクを紹介しつつ、自説を披露する本です。
今時代は、マルクス、ケインズを終え、
ハイエクの時代に入ったことを紹介してくれています。
一番心に残ったのは、
「おわりに」に書かれている、
p191-人々とは自由な選択を好まず、できるかぎり今までのままでいようとするということだ。
人々の行動のほとんどは積極的な選択の結果ではなく、習慣によるものであることが確かめられている。
人々が意識的に選択するのは、今までの習慣ではうまくいかない新しい事態が生じたときだけだ。
現実の人間は怠惰で保守的だ。「選択の自由」を最大化したら、多くの人が選択に困るだろう。
人類の歴史の圧倒的大部分は、飢えとの闘いの連続であり、選択の自由などというものは無かった。
中国や朝鮮の場合には、かつて村落共同体を超える国家の原理として機能した儒教の硬直性が、
市場や科学技術を拒否したため、経済が衰退した。
他にも、
p165-ハイエクが警戒するのは、社会正義のような顔をして要求される「最低賃金の引き上げ」などの要求の多くが、
既得権の拡大でしかないことだ。
確かに最低賃金の引き上げによって、いま雇用されている労働者の所得は上がるだろう。
しかし賃金コストが上がれば労働需要は減り、失業率は上がる。
全体を通して、ナットクが出来る話ばかりでした。
また、池田さんは、こんな試みもされています。
この本のサポートとして、この書籍のためのブログを立ち上げられています。
すばらしいアイデアです。改訂版など待たずとも、補足が出来るのですから!
縛られない、奔放な発想と試みはお手本にさせていただきたいなと思います。
こんなページもありました。
少しずつ読んで行こうと思います。
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